うつろい
- Seigen

- 6月7日
- 読了時間: 1分

葉の色が日に日に濃くなってきました。
朝の空気にも少し湿り気が混じり、
梅雨の足音が聞こえてくるようです。
季節はいつも静かに移ろっていきます。
気づけば変わっている。
人の心もまた同じなのかもしれません。
昨日と同じように過ごしているつもりでも、
振り返れば少しずつ考え方が変わり、
見える景色も変わっています。
変わろうとして変わるものもあれば、
知らないうちに移ろっているものもあります。
書を続けていると、
そんなことを感じることがあります。
同じ筆を持ち、
同じ紙に向かっているはずなのに、
昨日と今日では線が違う。
心を整えようとしても整わない日もあれば、
不思議とすんなり筆が進む日もあります。
だからこそ、
その日の自分をそのまま受け取るような気持ちで
筆を持つことを大切にしています。
うつろうことは、
失うことではなく、
新しく出会うことなのかもしれません。
今日の緑も、
明日の緑も、
同じようでいて少し違う。
そんな季節の移ろいの中で、
静かに筆をとっています。


コメント