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うつろい
葉の色が日に日に濃くなってきました。 朝の空気にも少し湿り気が混じり、 梅雨の足音が聞こえてくるようです。 季節はいつも静かに移ろっていきます。 気づけば変わっている。 人の心もまた同じなのかもしれません。 昨日と同じように過ごしているつもりでも、 振り返れば少しずつ考え方が変わり、 見える景色も変わっています。 変わろうとして変わるものもあれば、 知らないうちに移ろっているものもあります。 書を続けていると、 そんなことを感じることがあります。 同じ筆を持ち、 同じ紙に向かっているはずなのに、 昨日と今日では線が違う。 心を整えようとしても整わない日もあれば、 不思議とすんなり筆が進む日もあります。 だからこそ、 その日の自分をそのまま受け取るような気持ちで 筆を持つことを大切にしています。 うつろうことは、 失うことではなく、 新しく出会うことなのかもしれません。 今日の緑も、 明日の緑も、 同じようでいて少し違う。 そんな季節の移ろいの中で、 静かに筆をとっています。
6月7日読了時間: 1分


墨を磨る
墨を磨り、 筆を並べる。 まだ何も書いていない時間 どう書こうか迷っている時間 やがて、 その思いすら消えていく。 心を整えようとしても、 整わない日もある。 墨の香りの中で、 いつの間にか身心が静まっていく。 書は、 書いている時だけではなく、 この時からはじまっている
5月31日読了時間: 1分


今日も書く
筆をとる。 静かな日もあれば、 心の落ち着かない日もある。 よく書ける日もあれば、 何を書いてもしっくりこない日もある。 それでも、墨を磨り紙を前に坐る。 一枚書けば何かが完成するわけではなく、 昨日より上達したと実感できる日 ばかりでもない。 けれど、不思議と筆を置こうとは思わない。 書くことで 自分を整えようとしているのではなく むしろ、書いているうちに 余計なものが少しずつ剥がれ 素の自分に還っていくような感覚 古典に向き合い、 自身と対話するかのように 只管(ひたすら)線を引く それは修行というより 日々を生きることに近い
5月24日読了時間: 1分
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